MENU
Check

先生ご自身の「型」を
1分で確かめる

ビジョン型か価値観型か。自分の型が分かると、なぜ特定のスタッフにだけ言葉が届かないのかが見えてきます。

行動傾向チェックを受ける

全15問・約1分/登録不要

歯科医院の採用面接|人間関係の相性の見極め方

歯科医院の採用面接|人間関係の相性の見極め方

歯科医院の採用面接とは、候補者のスキルだけでなく「今いるスタッフとの人間関係が築けるか」を見抜くための場です。書類や資格だけを見て採用を決めると、入職後わずか数ヶ月で「馴染めない」「浮いてしまう」というミスマッチが起こり、早期離職につながります。

先代から医院を継いだばかりの2代目・3代目院長にとって、採用は「今いるスタッフの輪を守れるかどうか」を左右する重要な意思決定です。ところが多くの院長は、面接で技術面や経歴ばかりを確認し、人間関係の相性という一番見えにくい部分を後回しにしてしまいます。この記事では、私自身が数多くの歯科医院の院長先生とお話ししてきた経験をもとに、面接で「人間関係の相性」を見極めるための具体的な視点と仕組みをお伝えします。

目次

採用してすぐ辞める。その原因は「スキル不足」ではないことが多い

歯科医院の採用がうまくいかないとき、多くの院長は「経験年数が足りなかったのかもしれない」「技術指導が甘かったのかもしれない」と振り返ります。しかし実際に早期離職の理由を掘り下げていくと、技術的な問題よりも「既存スタッフとの人間関係になじめなかった」ことが原因になっているケースが圧倒的に多いのです。

私自身も、継承直後に採用した歯科衛生士が3ヶ月で退職してしまった院長先生から相談を受けたことがあります。面接では受け答えもしっかりしており、経験年数も申し分ない方でした。しかし実際に働き始めると、古参スタッフの独自のやり方に馴染めず、誰にも相談できないまま孤立し、最終的に「雰囲気が合わなかった」という理由で退職届を出されたそうです。厚生労働省の調査でも医療業界全体の離職率は全産業平均とほぼ同水準とされていますが、歯科衛生士の約8割が転職を経験しているというデータもあり、職場の人間関係が定着を左右する現場は決して珍しくありません。採用の入り口である面接の段階で、この「馴染めるかどうか」を見落としてしまうと、採用コストと教育コストの両方が無駄になってしまいます。早期離職を防ぐための土台づくりについては、若手スタッフの早期離職を防ぐ5つの方法でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

伝え方の型を無料で診断する

面接で人間関係の相性を見落とす3つの原因

「良い人そうだった」という印象だけで採用を決めていませんか。 面接で人間関係の相性を見抜けない背景には、主に3つの原因があります。

原因1|評価基準がスキルと資格に偏っている

多くの歯科医院の採用面接では、技術力・資格・経験年数といった「測りやすい項目」ばかりが評価基準になりがちです。これらは面接官にとって判断しやすく、比較もしやすいため、つい重視してしまいます。一方で「協調性」「価値観の合いやすさ」といった人間関係に関わる要素は、明確な基準がないまま面接官の主観に委ねられているのが実情です。

原因2|面接が一問一答の「確認作業」になっている

候補者の経歴や資格を確認するだけの一問一答形式の面接では、その人がどんな価値観を持ち、チームの中でどう振る舞うタイプなのかまでは見えてきません。想定問答を用意してきた候補者ほど、表面的な受け答えは上手にこなせてしまうため、面接官は「良い印象」を持ったまま採用を決めてしまいます。

原因3|今のチームの雰囲気を院長自身が言語化できていない

そもそも院長自身が「今のスタッフはどんな価値観で働いているのか」「どんな人となら上手くやっていけるのか」を言語化できていないケースも多く見られます。先代から引き継いだチームの空気感を客観的に把握しないまま面接に臨むと、「合うかどうか」を判断する物差しがない状態で採用可否を決めることになってしまいます。

さらに厄介なのは、院長本人と現場スタッフとで「合う人材」のイメージがずれていることです。院長は「向上心があって技術を吸収してくれる人」を求めていても、現場のスタッフは「困ったときに気軽に相談できる人」を求めているというように、評価の軸がすれ違ったまま採用が進んでしまうケースは少なくありません。この認識のズレを放置したまま面接を重ねても、結局は誰か一人の主観で採否が決まってしまいます。

面接の質問だけでは相性を見極められない理由

人は面接の場では「一番良い自分」を見せようとします。 これは候補者が嘘をついているという意味ではなく、面接という特殊な状況下では誰しも普段より丁寧に、協調的に振る舞おうとするのが自然だということです。そのため、質問への回答内容だけで人間関係の相性を判断しようとすると、実際の職場での振る舞いとのギャップが生まれやすくなります。

ここで役立つのが、行動特性や価値観の傾向を客観的な指標で把握する方法です。感覚的な「良さそう」という印象に頼るのではなく、候補者がどんな場面でストレスを感じやすいか、どんなコミュニケーションスタイルを好むかを事前に把握できれば、既存スタッフとの相性をより具体的にイメージできます。面接官の主観だけに頼らない仕組みを取り入れることが、ミスマッチを減らす第一歩です。

相性を見極めるための実践的な面接設計

質問を変えるだけで、見える情報の量はまったく変わります。 具体的には、以下のような設計が有効です。

状況質問で「実際の振る舞い」を引き出す

「これまでの職場で意見が対立したとき、どう対応しましたか」「注意を受けたとき、最初にどう感じましたか」といった過去の具体的な行動を尋ねる質問は、想定問答では答えにくく、その人らしい振る舞いが表れやすくなります。抽象的な「チームワークを大切にしていますか」という質問よりも、具体的な場面を想定した質問の方が実態を引き出せます。

複数人・複数回の接触で見え方の偏りを減らす

院長一人だけの判断に頼らず、リーダー的な立場のスタッフにも面接や見学の場に同席してもらうと、「この人と一緒に働くイメージが持てるか」という現場目線の意見を得られます。一度の面接だけで判断せず、可能であれば体験勤務や見学の機会を設けることも、相性を見極める上で効果的です。

職場見学で「素の反応」を観察する

面接室という緊張感のある場だけでなく、実際の診療室やスタッフルームを案内しながら、候補者がスタッフにどう挨拶するか、どんな質問をするかといった自然な振る舞いを観察することも、相性を見極める貴重な材料になります。

面接官同士で評価の物差しをすり合わせる

院長とリーダースタッフが別々に面接や見学に立ち会った場合は、必ず終了後に評価をすり合わせる時間を設けましょう。「感じが良かった」という抽象的な感想だけで終わらせず、「どの場面で」「どう感じたか」を具体的に言葉にして共有することで、評価の軸を揃えることができます。この一手間を省いてしまうと、結局は声の大きい人の印象で採否が決まってしまい、せっかく複数人で見た意味が薄れてしまいます。

内定後・入職後に「馴染ませる」仕組みをつくる

採用は「合格を出したら終わり」ではありません。 どれだけ丁寧に見極めても、実際に一緒に働き始めてから初めて分かる相性の課題は必ず出てきます。だからこそ、入職後の最初の数週間をどう設計するかが、定着を左右する重要な期間になります。

古参スタッフが多い医院ほど、新しく入ったスタッフは無意識のうちに「よそ者」として扱われやすく、既存のやり方に馴染むまで孤立感を抱えがちです。院長が意識的に橋渡し役を担い、新人スタッフの困りごとを早期にキャッチできる仕組みを作ることが欠かせません。既存スタッフとの関係づくりに悩む院長は多く、特に古参スタッフとの向き合い方については歯科医院の古参スタッフの扱い方|2代目院長の心得で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

具体的なアクションとしては、入職1週間後・1ヶ月後に短時間の面談を設定し、「困っていることはないか」「誰に相談すればいいか分からない状況はないか」を院長自身が直接確認することをおすすめします。これだけでも、新人スタッフが孤立する前に手を差し伸べることができます。

また、入職前に「困ったときに最初に声をかけるべき相手」を明確に決めておくことも効果的です。新人スタッフにとって、右も左も分からない環境で「誰に何を聞けばいいのか分からない」という状態が続くこと自体が大きなストレスになります。あらかじめ相談役となるスタッフを指名し、本人にもその役割を伝えておくだけで、新人スタッフの心理的な負担は大きく軽減されます。

見極めを仕組み化した医院に起きた変化

私が知るある2代目院長は、採用面接に行動特性を可視化するツールを取り入れ、候補者のタイプと既存チームの傾向を照らし合わせるようになりました。その結果、「なんとなく良さそう」で採用していた頃と比べて、入職後3ヶ月以内の早期離職がほとんどなくなったといいます。感覚に頼っていた採用基準を客観的な情報で補うことで、院長自身も自信を持って採用の意思決定ができるようになったと話していました。

こうした変化の背景には、院長が一人で「見抜こう」と抱え込まなくてもよい仕組みがあります。客観的な指標とスタッフの協力を組み合わせることで、採用の精度は着実に上がっていきます。スタッフとの信頼関係づくり全般については2代目院長がスタッフの信頼を得る5つの方法もあわせてご覧いただくと、採用後の関係構築にも役立ちます。

まとめ|面接は「今いるスタッフを守るための場」でもある

歯科医院の採用面接は、候補者を選ぶだけの場ではなく、今いるスタッフが安心して働き続けられるチームを守るための場でもあります。スキルや資格だけでなく、状況質問や複数人での接触、客観的な指標を組み合わせることで、人間関係の相性という見えにくい部分を少しずつ可視化できます。

採用の失敗は、院長一人の責任ではありません。評価基準が曖昧なまま、限られた時間の面接だけで判断せざるを得ない仕組みそのものに原因があることがほとんどです。だからこそ、一人で見極めようとせず、外部の視点や客観的な仕組みを取り入れることが、遠回りに見えて実は一番確実な近道になります。まずは無料体験説明会でお話を聞かせてください。

💡 相性の見極めを仕組み化しませんか

スタッフ行動傾向診断を見る →

よくある質問

Q1. 面接だけで人間関係の相性を完全に見抜くことは可能ですか

完全に見抜くことは難しいですが、状況質問や複数人での接触、客観的な行動特性の指標を組み合わせることで、精度を大きく高めることができます。

Q2. 面接に他のスタッフを同席させると、候補者が萎縮してしまいませんか

役割を明確にし、圧迫感のない雰囲気で同席してもらえば問題ありません。むしろ現場目線の意見は採用後のミスマッチを防ぐ貴重な材料になります。

Q3. 中途採用と新卒採用で、見極め方に違いはありますか

中途採用では前職での人間関係の経験を具体的に尋ねることが有効です。新卒採用では、学生時代のグループ活動での役割や振る舞いを尋ねると傾向をつかみやすくなります。

Q4. 採用基準を明確にするには、まず何から始めればよいですか

まずは院長自身が「今のチームがどんな価値観で働いているか」を言語化することから始めましょう。既存スタッフにヒアリングするのも有効な方法です。

Q5. 採用後にミスマッチが分かった場合、どう対応すればよいですか

早期に個別面談の機会を設け、困りごとを具体的に聞き出すことが重要です。放置期間が長くなるほど孤立が深まり、退職につながりやすくなります。

一人で抱え込まず、まずはお話を聞かせてください

まずは無料体験説明会に申し込む →

伝え方の型を無料で診断する

この記事を書いた人

梅田 亮のアバター 梅田 亮 代表取締役

株式会社PlumChan 代表取締役。医科・歯科専門でコーチング技術を用いたコミュニケーション研修やスタッフ面談代行を行い、心理的安全性の高い職場づくりを行っています。

目次